ゴールキーパーの走行距離が勝利に影響する可能性が高い?!
ゴールキーパーの試合中の走行距離が試合を決める・・と言っても過言ではないと思っている。
2014年のW杯ではドイツ代表のノイアー選手の活躍は、今でも記憶に残っているのではないでしょうか?!
ノイアー選手といえば、どんなプレーのシーンが思い浮かびますか?!
約52秒までのシーンのような前に飛び出すシーン、こういったイメージが多いのではないでしょうか?
前に飛び出すということは、それだけ走ります。
走行距離が伸びるということになりますね。
2010年W杯のカシージャスの走行距離は?
2010年のワールドカップでは延長戦で、スペインが1-0でオランダに勝利しました。
その時のゴールキーパーの動いたエリアを示しています。
スペインのイケル・カシージャス選手は決勝戦で、129分間で約4.5km動いたことを示しています。
一方、オランダ代表のマールテン・ステケレンブルフ選手は129分間で5.7km動いたことを示しています。
大会を通じて非常にポゼッションを意識したチームが多かった印象です。
オランダが43%、スペインが57%の支配率でした。
スペインのゴールキーパーのチョイス
私自身がスペインのGKコーチに話を聞いた時、あることを話していました。
この時はスペインでも色々とあったみたいですが、
「ビクトル・バルデスが出場していれば完璧だった。」
そんな話もあったそうです。
その理由は、「スペイン代表のチームスタイル」と「ゴールキーパーのタイプ」の不一致があったようです。
チームとしての力の差もあって判断が難しいかもしれませんが、
どちらのゴールキーパーが積極的にポゼッションに関わっていたかはわかると思います。
2014年のワールドカップのゴールキーパーは?!
ここから2014年のワールドカップについての話です。
準決勝のゴールキーパーの動きをまずは見てみましょう。
準決勝はブラジルvsドイツ、1-7とブラジルが歴史的大敗をしたゲームでした。
ブラジル代表、ジュリオ・セザール選手の走行距離は92分で約3.1km。
非常に押し込まれていたゲームというのは想像できますね。
ヒートマップで見るマヌエル・ノイアー
続いてドイツ代表、ノイアー選手ですが92分で約5.8km。
幅広いエリアをカバーしていることがわかります。
オランダとアルゼンチンのGKは?!
もう一方の準決勝ですが、アルゼンチンがPK戦の末、オランダを下した試合でした。
オランダのシレッセン選手は127分で6.2km!
そしてアルゼンチンのロメロ選手は約4km!
チームの戦術であったり、その時の試合の状況でゴールキーパーの走行距離が変わってくると思います。
2010年のW杯から比べても、オランダ代表はゴールキーパーの走行距離が長いということがわかります。
走行距離が長い=勝利・・とは絶対に言えないわけは?!
走行距離が長ければ、絶対に勝利するわけではありません。
ただ、走行距離が長ければいいというわけではありません。
現にオランダ代表は、PK戦でアルゼンチンに敗れています。
ゴールキーパーに足元の技術が求められているのはいうまでもありません。
ですが、ゴールキーパーとしての、
「ゴールを守る能力」
そもそもゴールキーパーの本質から逃げてはなりません。
シュートストップができるゴールキーパー に、足元の技術が備わることで、勝利に近づけるということが言えるだろう。