ゴールキーパーの体幹トレーニングで、いつでもどこでも動き出せる姿勢作り!
ゴールキーパーにとって、いつでもどこにでも動き出せる姿勢を作るべきと言われている。
だが、意外とその姿勢を知っているものの、なかなか良い姿勢をキープできないのも事実だ。
今回はゴールキーパーに必要な姿勢作りを、スクワットによる体幹トレーニングで獲得してほしい。
長友佑都の体幹の基礎を育てた東輝明氏
今回体幹をご紹介いただいたのは、トータルコンディショニングHIGASHI代表で、Jリーグのトレーナーや東福岡高校サッカー部トレーナーとして、現在ベシクタシュに所属する長友佑都の体幹の基礎を育てた東輝明氏。
ゴールキーパーの基本姿勢だが、私はこのような言い方をしている。
それは【パワーポジション】だ。
体のポジションが良いと爆発的に動き出すことができる。
体幹トレーニングでの3つのポイント
トレーニングを行う上で、3つのポイントに注意してほしい。
どんなに良いトレーニングを知っていたとしても、ポイントがずれていては、効果が半減してしまう。
しっかりとポイントを理解することで、最短でパワーポジションを獲得することができるだろう。
股関節(こかんせつ)の所で指を挟むようにする
まず1つ目は、股関節に指を挟むこと。
ある程度曲げるだけではなく、しっかりと深くかがむこと。
ゴールキーパーにとって低い姿勢をキープできることは、いつでもどこにでも動き出せる姿勢作りの基本となってくる。
膝はつま先と同じ方向に曲げる
2つ目のポイントは膝である。
膝が内側に入ったり、外側に逃げたりする選手が多い。
ポイントはつま先と同じ方向に曲げること。
つま先の角度が外側すぎたり、内側すぎては意味がない。
肩幅よりもやや広いくらいのスタンスをキープしよう。
母指球(ぼしきゅう)で地面をしっかりと踏む
最後のポイントは、母指球で地面をしっかりと踏むことだ。
私自身も経験があるが、下記写真のように小指側に力が伝わっていることがあった。
もちろん、ポイント1・2の影響もある。
だが、爆発的に動き出すためのポイントが外側のため、自分が思っている以上にパワーを出すことが難しい。
母指球を浮かさないよう、しっかりと踏めるようになると、動き出しが全く変わっていく。
応用編として、手を挙げて行う
ここまでは、通常のスクワットと変わらない。
そこで応用編をご紹介したい。
手を耳の横に挙げて、先ほどと同じようにスクワットを行う。
携帯電話などで猫背の人が増えている。
結果、ゴールキーパーも猫背が増えているのだ。
そこで、手を挙げて行うと猫背の選手は前かがみになりやすい。
しっかりと胸を開いて行うことが大事となる。
ゴムチューブを使ってさらに強化
ゴムチューブを使うとさらに姿勢の強化を行うことができる。
太ももの部分に、ゴムチューブを使ってみよう。
ゴムチューブが膝を内側にしようとする力が加わる。
それを、耐えながら、良い姿勢をキープしていく。
そうすることで、さらに安定した姿勢を獲得することができる。
ナメてはいけないゴールキーパーの基本姿勢
正直、「何の意味があるんだ?」と思われがちな基本姿勢。
ゴールキーパーが【いつでも上にも下にも横にもどこにでも】動き出せることが大事であり、浮いた姿勢では全てのエリアをカバーすることはできない。
逆に言えば、早く自分にとってのパワーポジションを手に入れることができれば、今よりもさらに速く動き出すことが可能だろう。
ぜひ早い段階でゴールキーパーの体幹をスタートさせてほしい。